2017/11/3 fri 大阪ABCホールにて
第36回公演
今回は「奇劇」と永野さんがおっしゃっていたり、
ストーリー性の濃い前作とは結構違う!と上田さんがおっしゃっていたり、
わくわくしながら観に行きました。
以下内容に触れます。
公演中ですので、未観劇の方は以下読まれないほうがよろしいかと。
特に今回はネタバレなしが絶対楽しいですね。
ネタバレ注意
いやー、笑いました。
まず最初の家賃未払い三人組ジャン・ブルーノ・アントニオのやり取り、大好き。
「~なわけでぇ」「いやそれはちがってて」「ちがってなくてぇ」・・・
「カフェ行く!?」
何回聞いても大好きなやり取りでした。
カフェの近くの席でずっと聞いていたいよ。
「目の端に大家が見えてて」のあたりも最高。
その後のアフタートークで上田さんがこういう「~て、~で、~になってて」という喋り方をしていて、ヨロッパ通信のインタビューでもそういう口調がよく出てて、笑ってしまいました。
あと、「ようこそパリへ、パリへようこそ」とか、すごく言いたくなる。
言う機会一生ないけど。
あと三人組の衣装がとてもかわいい~
サスペンダー!靴下!
石田さん、ああいう髪のああいう服のああいう顔の人、いそうだわ~って思っちゃいました。
逆に、大家の中川さんのあの髪はどうなの!?笑ってしまいそうだったけど、いや、似合ってたけど!!
セットも可愛かったな。
床に置いてあった本に「UNLUCKY13」って書いてあってすごく内容が気になった・・・。
メインの大仕掛けのところ。
永野さんの画家の日記の川入っていくところで、え、怖い話?どうなっちゃうの?
と思っていたらあの展開で、
最初「え・・・?なんで?時間巻き戻った?どういう仕組み?」と一瞬思ってしまって、
その後すぐに「は!さっきまでの、絵ってことか!レイヤーが変わって絵の外か!」って気づいて、直後にビッケンバーグ菅原さんの「なんか、デジャブが」のセリフでうわわわわって鳥肌たちました。
エンドレスループのホラーやん、これどうすんの・・・
と思っていたら、そこはさすがのヨーロッパ企画、がっつり笑わせてくれるコメディに仕上げてくれて、緊張と緩和最高でした。
なりふり構わず止めようとする全力ののけ反る演技で、ルル―役の川面さんのこと好きやなって思いました。
そして、木下さんのピエールを止めようとするときの必死のビッケンバーグさんを見て、建てましにつぐ建てましポルカのときの菅原さんの、乞食説得シーンを思い出しました。あのシーン大好き。
あんまりにもエンドレス(20回!)続くので、こっちも役たちと同じ気持ちで「誰かこれ止めて!もうしんどい!」ってなっちゃってるのも、まんまと上田さんの策略通りなんでしょうね。
巨人出てくるとき、枠がぐにゃって歪んでいたので、あそこはただの木とかじゃないんだなぁと・・・
細かい作りに感動。
ただ、絵を捨てる時に、音響の「カランカラン」の前にリアルの「ぽすん・・・」って音が聞こえちゃうのが残念でした。
かなり前の席だったので聞こえちゃって。
大事な道具だし仕方ないのかもしれないけど気になってしまって。
そして今回のツボキャラクターNO1はガーゴイル!
最初登場からの勢いの良さに爆笑止まらず!大好き!
あんだけ動けるなんて、土佐さん若い!
毎回「イヤッハー!」って言ってる感じも好き。
何より、絵を倒したあとに「すん・・・っ」て感じのおすまし顔になって
石造っぽいポーズになるところ何回見ても大好き。
アフタートークでも、「ガーゴイルがかわいく見えてくる」っていう話になっていましたが、まさにそれ。
それにしてもあんなに動いてメイクは汗で崩れたりしないのかしら・・・。
そして酒井さんはあいかわらずの酒井さん過ぎて。安定。
でも、最後のすねるところは異世界優等生説明キャラじゃなくなってて
「うーわ。」「うーわ。」「あーあ死ぬ!」とか連発してて、あの感じ好きでした。
「命一個しかない」発言めちゃめちゃ笑いました。
あれはほんとにマリオとかRPGの世界観でしたね。
そしてダリかっこよすぎ。天才!
時間戻すシーン、結構好きでした。照明も雰囲気も。
画家への敬意を感じました。
公演前に配られる紙に配役が書いてあって
「異形の男 土佐和成」「別の画家 角田貴志」は、まあネタバレしないためにまあまあ、って感じですが
「修復者 酒井善史」って。
修復者て。おもしろい。
いやー、とにかく笑いに笑った2時間ちょっとでした。
最後は画家がちょっと報われて幸せな気持ちで終われて、後味もスッキリ。
来年も楽しみです。