観劇仲間にお勧めされて読んだ本。
始めて読む作家さんです。
ショートショートストーリーが28個かな?
自分では絶対に選ばないタイプの本だったので、
(ハラハラしたりホラーだったりする話が苦手なので)楽しみに読みました。
以下、内容に触れます。
不思議な本、という印象。
オチがズドンとあるものもあれば、ふんわり不思議な話で終わったり、
ホラーっぽかったりブラックだったりほんわかだったり。
一話がものすごく短かったのでさらさらっと読めました。
一番好きだったのは「ケーキ登場」というお話。
ある数分程度のレストランでの何気ない風景を、数人の目線で順番に。
風景自体はのどかなのにほんわかな人は案外少なくて、イライラしている人も。
最後のほうはかなりゾッとするような考えの人も出てきてなかなか恐ろしい展開。
皆全然違うことを考えているのに「でも、だからといって」という
キーワードでつながっているのが、テンポが良くて好きでした。
「目撃者」や「MM」や「秘祭」はフフフっとできる感じ。
「最先端」はブラックジョークな感じ。笑えるけど、ある種ホラーなんかよりぞっとするオチ。
最後の「いて」。
夜に読んでいて、これを読み終わったらコンビニに行こうかな、と思っていたのですが、
夜道の話でして。
これを読んだせいでまんまと怖くなってコンビニに行くのをあきらめました。
ストーリー性のある本が好きなので、とても珍しい読書体験でした。
長いとしんどいけど、これだけ短いと、読みやすくてよかったです。