ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

家族シアター/辻村深月 感想

初めて読む作家さん。

インスタで見かけて気になっていたので図書館レンタル。

以下、内容に触れます。

 読み始めは、特にひっかかりがないな、と。

文体にあまりグッとくるところもないし、

まあ淡々と読んでいたんですが、

端々のリアルさがすごい。

最終的にほっこりするエピソードたちだけど、

そこまでの流れが嘘くさいほっこりさがないというか。

家族ならではの、他の人に大してとは違うとげとげさ。

家族だからこそ気軽に

イラついてしまう、突き刺してしまうってことは

あるある。

あと小学生の露骨な発言とか。

お誕生日プレゼントをみんなの前で突き返すなんて

大人になると相当なことがないとしないけど

小学生ってそういうとんでもないことしちゃう

いじわる(本人は感情に素直なだけなのかも)な子っていますねえ。

リアル。

でもその子たちを嫌いって言っちゃうおじいちゃん、好き。

 

どれも最終的にはいい気持ちで終われる話で

良かったです。

 

最後の、自分の子どもが親たちに可愛がられている姿を見て

自分が小さい頃もこう接されていたのだろうなと

感じるっていうシーンは、確かにそうかもなと思って

幸せな気持ちになりました。

自分が小さい頃なんて覚えてないけれど、きっとそうだったこと。