ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

キッチンぶたぶた/矢崎存美 感想

安定のほっこりぶたぶたさんシリーズ。

 

以下、内容に触れます。

 ぶたぶたシリーズはとにかく食べ物の描写が美味しそうなのです。

食メインじゃなくても絶対食べ物出てくるけど、

ついつい食メインっぽいタイトルのものを選択してしまいます。

 

ガンボスープ、気になる。食べてみたいです。

 

バラの絡まる昔ながらの喫茶店っていいなあ。

しかもご飯が美味しいなんて。

しかも店主がかわいいなんて。

近所にあったら通いたいです。

でもお客さんが多すぎてのんびり読書とはいかなそうですね。

 

昔ながらの、とろーりじゃないプリンも美味しいですよね。

プリン愛はわかるけれど、この主人公は社会人にしては

ちょっと色々失礼すぎるというか幼すぎるような気も。

出来立てプリン、たべたい。

 

そして今回の本では最後の話の終わり方がとてもとても好きでした。

『でも、こんなにおいしいものが一日のしめくくりに食べられるのなら、

明日もきっとがんばれるはず。(抜粋)』

この言葉がとてもいい。

そうなんです。美味しいことは、幸せ。

そういう幸せを毎日抱きしめて生きてゆきたいです。

そして

「何があっても、メンチカツやハンバーグサンドを食べれば、もしかして

大丈夫かもしれないって思うよ(抜粋)」

という主人公。

「もしかして」「かもしれない」だとしても、

美味しいご飯にこれだけの力を感じていられるこの子の未来は明るい。

それに対して一瞬黙って、お礼を言うぶたぶたさん。

この一瞬黙る感じもよいです。

面喰らって、ちょっと恥ずかしくて、でも

自分の作ったもので無敵になってくれるなんて、

作り手冥利に尽きますね。

美味しいものを中心に広がる幸せの輪。

わたしも何があっても美味しいものを美味しく食べられる日々を。