ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

イエティ#14 スーパードンキーヤングDX 感想

2020/2/1 sat 伊丹アイホールにて 

 

ヨーロッパ企画は好きだけど、上田さんが好きだから違う人の

作演出ってどうなんだろう、と、イエティは追っておらず。

そのうちラジオの週刊ヨーロッパ2で大歳先生を認知していくにつれ

どんどん興味がわいてきて、でも最近なかなかイエティがなく。

やっとイエティ公演がある、ということで観に行ってみました。

 

以下、内容に触れます。

 いやー、すごく、すごく、すごく面白いものをみたな、という印象。

単純に笑えた、という事だけでなく、たくさんの

「おもしろい」がつまっている舞台。

なんで今までイエティみてなかったんだろう。

もう一枚チケットとっておけばよかった、DVD化は難しいだろうし、

もう一回観たかったな、と思うくらい、ズドンと来たお芝居でした。

観終わった直後もだけど、しばらくたってもじわじわと

「・・・いやぁ、面白かった」と何度も言ってしまうような。

抽象的なことばかり言ってますが、とにかく好きでした。

久しぶりにこういう感情になりました。

 

手作り感のある舞台と客席好きでした。

舞台が好き、はあっても、客席が好きって思うのは珍しい。

真ん中がとがってる舞台って面白いな。

ただ、ど真ん中で観劇したのですが、とがったところに立って

真後ろむいちゃう演出とかはこれはこれでいいなと思ったのだけれど

真ん中で物と人がかぶって見にくいシーンが結構多かったので

この舞台の形でなかった方が見やすかったのではないか、と思ってしまいました。

あとわたしの理解力の問題もあり、

最初のシーン背景が強すぎて病院内だってわかるのに時間かかったので

もうちょっと照明絞るとかあってもよかったのかなと。

仕方ないかもしれないけど、気持ちはわかるのだけれど、医者のズボンが気になったな。

特に角田さん、白衣のあのズボンは!真みどり!

石田さんがオペ中なのに出てきちゃうの、ベタだけど好き。笑っちゃった。

 

呉城さん、初めて拝見したのですが、すごい女優さん!

ヤンキーも上手だけど、そこからフードコーディネーター?の変わり身が!

「うんうん~」みたいな相槌とか、笑い方、マイクの持ち方とか、

細かいところがほんとに「こういう人いる!」と思えて

大爆笑してしまいました。

喋ってる内容もそれっぽくて、大歳先生秀逸。

何百年前の乳白色のやつの話とか。

それっぽさで言うと、酒井さんのメンタリストっぽさも素晴らしかった。

いい感じのうざさとキザさ。

 

最初の方でヤンキーを怖がる三人がとてもかわいかった。

とくに酒井さんの表情がとてもよかったです。

リアルな感じ。

 

りこちゃんがコーディネートしてる服が、

トルソーに着せるならもっと可愛かったり派手なやつにすればいいのに、って

思ってたけど、まさかの無印!

「ここが無印だってことに」みたいな感じの中川さんの台詞からの

音楽バーンで衝撃。鳥肌がざーってたちました。

まさか無印で鳥肌立つ日が来るとは。

 

結局皆そばにたどり着く、とか

皿をうつわって言いだすとやばい、とか

迷ってる、弱ってる人ほど簡単にていねいな暮らしに転がる、とか

言われてみてばすごく納得しちゃうっていうところを

上手に具現化してくれたなという感じ。

 

石田さんのヤンキー役、フードかぶってる感じとか、

弱めのヤンキーでいるなーと。

そしてヤンキー中川さんは引き締まってるけど細い!

さすがマチョガリさん・・・。

ヤンキーは神、だけど助けてはくれない。

 

「みんなゆっくり歩けばいいんだ」

「タンブラーに、ブログに・・・多すぎてわかんないですよね」

とか、いいなあと思った台詞が多かったんですが

多かったので覚えきれませんでした。

色々あったのになあ。

 

りこちゃん、イライラしてる演技がすごく上手!

ギョエーの時は音声だけだったからなのか、怒ってる演技が少し

違和感あるなと思っていたのですが、

これはとっても上手!

急かした言い方とか、すごかったです。

最後わーっと走り回ってバタバタしているのに

それでも踏み絵の写真を踏まないりこちゃん。

元ヴィレバン店員なんだもんね。

 

理由はわからないけどところどころ、周りのお客さんが笑ってるシーンで

もちろん面白いんだけど笑いながらもなにかこみあげてきて泣きそうに

なるようなシーンがありました。

本当に感情に名前が付けられなくなる、不思議なお芝居。

ていねいな暮らし、みたいなものを追い求めがち、

シンプルでおしゃれで無個性で

力の抜けた生き方をしたがる現代人への

風刺、に見えて、この舞台は大歳さんの愛なのではないか、と。

大歳さんは人がとっても好きなんだなあと。

だから泣きそうになったのかもしれません。

 

DVDは無理でも、またいつか上映会とかしてほしいなあ。

そして暫くないかも、みたいな風に言ってましたが、

次のイエティ楽しみにしてます。

絶対観に行きます。