本は買う派だったけど図書館デビュー。
あんまり本屋さんで見かけない彩瀬さんの本がいっぱいありました。
嬉しい。
他にも読んだ本や観た映画やらあるけれど、
図書館のは返さないといけないので先に感想を。
以下、内容に触れます。
短編集。
腕を外せる、といういきなりの展開にびっくり。
今のこの世界と違う世界の展開が多い。
相変わらずすいすい読めるし、装丁がキレイ。
表紙もいいけれど短編ごとの表紙のただのグレーのかけらが、綺麗。
どれもよかったけど、愛のスカートが一番刺さったかなあ。
今の自分の置かれてる状況のせいかしらん。
なんだか、どんな愛でもすべてを赦してもらえる気がしました。
両想いの素敵なキラキラした愛じゃなくてもいいんですよね。
赦すとか赦さないとか、そんなものでもないんですけどね。
シュシュを貰った主人公の甘い痛さを感じました。
それにしてもこのスカートほしいなあ。
あとくちなしもよかったですね。
身体を切り離して切り離して、辛さから解放していく。
最後に残ったところから、それを見つけて潰す。
そんなことが出来たらこんなつらい思いしなくていいけれど、
そんなことが出来たら人の魅力って消えてしまうのかもしれませんね。
痛みとともに魅力的に生きて行こうと思います。
花虫は、何となく村田さんの消滅世界を彷彿。
グロテスク、というような汚い文ではないのに、何故かそう感じてしまう。
ゾッとする世界。
けだものたちもそう。
茄子とゴーヤはさわやかで一番ライトな感じ。
それにしてもすべて発想がすごい。
そして突飛な世界なのにちゃんと置き去りにせずにつれて行ってくれる。
改めて彩瀬さんすきになっちゃいました。
この本は買おう。