瀬尾まいこさんの新しい本。
本はとりあえず図書館で借りて、気に入ったら買う派ですが、瀬尾さんの本は見かけたら即買いです。もうかれこれ15年ほどファンです。
以下、内容に触れます。
相変わらずあっという間に読んでしまいました。
ものすごくハラハラする展開、というわけでなくてもするする読んでしまう瀬尾さんの本、好きです。
やっぱり肌に合っている感じ。
PMSもパニックも、若干の知識はありますが、実際に体験したことはないので、そのつらさははかれないなあと思います。
藤沢さんのようにここまでどうにもならない怒りがきてしまうのであったり、山添君のように公私ともに順調でもパニックになってしまうのだということは初めて知りました。
人の内側の辛さってわからないから、見えないところで戦っている人かもしれないから、あまり人の事を攻撃しないでその人をその人のまま尊重できる人間でありたいなと思います。
今回の主人公は二人ともとっても瀬尾さん節なキャラクターで良かったです。
特に藤沢さん。気を遣うくせにやたら大胆でむちゃくちゃで、だけどにくめない。
いいコンビですね。
好きになることができる・・・ってもう好きじゃん!と言いたくなりましたが。
あの会社でわたしもひっそりこっそりにやにやしたい。
それにしても素敵な職場。
素敵すぎる職場。こんな人たちと過ごしたい・・・。
PMSのこととか、わかっていてもあんな風には対応できなくて、絶対にもっと嫌味を言われたりしてしまうでしょう。
実際はなかなかないよこんな職場、と思ってしまう現実がさみしいですね。
あんな職場はなくとも、すくなくとも私はああいう対応ができる人になりたい。
山添君が自転車にうきうきするところ、読んでいてとてもうれしかったです。
帰りに頼んでもないし必要でもないのに迎えに来ちゃう山添君。
藤沢さんの事怪訝がってたりするくせに、似た者同士。
「人に悪く思われないためなのか、人に喜んでもらいたいためなのか(中略)気を遣っているわけじゃなく好きでやっている。そういうことにしておけば、気持ちは楽だ」(抜粋)
そうすれば自分の事が少しは嫌じゃなくなりそうだという藤沢さん。
うーん、確かに、これってどっちにも転びかねない感情のときありますね。
いつも喜んでもらいたいなってうきうきしてやれたらいいのに。
そんなに簡単には解決できなくて、これからもつらい思いをすることのある二人だと思いますが、それでも少しずつ楽しいことをしていってほしいなぁと願います。
やっぱり瀬尾さんの本は幸せな気持ちになりますね。