本屋大賞受賞以降、瀬尾さんの新刊は目立つところに置かれるので嬉しいです。
見つけやすい。
以下、内容に触れます。
おー、どこにも書かれていないけど、まさかのこっそりスピンオフというか。
あと少しもう少しを読んだのも結構前なので記憶が定かじゃないですが、お弁当隠しながら食べていた子ですよね?
もう一回読み返さなきゃ。駅伝の話も、がっつりスピンオフのもうひと作品も。
それはさておき、安定の瀬尾さんでした。
瀬尾さん無自覚に世話焼きの男の人好きですよね。
よく出てくるなあと思うけど、好きなので不快感ないです。
世話焼きと言えば天国はまだ遠くの田村さんが一番好きですが。
あの人の世話焼きはまたちょっとタイプが違うけれども。
水木さんの最後のお手紙でうるっときました。
忘れたくないって思える日があるってとてもすてきだなと思います。
年を重ねるにつれて、いろんなことに対する感動がどうしても薄れてしまって、
いろんな出来事を忘れやすくなってるなって思うんですけど、
今日のことは一生忘れないって思える日をこれからも作っていけたらいいなと思うし、
自分の周りの人にそういう日を与えられたらいいなとも思います。
大きな節目の日じゃなくても、ささやかだけど遠いいつかにふと思い出して
ちょっと口角をあげられるような。
本庄さんの豹変。
私は仕事柄、こういう状態の方と接することが多いので慣れている方ですが、
それでも多分自分のよく知る方が突然こうなったら動揺してしまうと思います。
それが、こういうシーンを見たことがない人ならなおさらだと。
宮路くんも辛かっただろうと思うけれど、辛そうな宮路くんをみている
周りの入居者の方も辛かったと思います。
「『ぼくを葬儀場に一人で行かせないでください』(中略)僕だけが真ん中にいた世界は、もう終わったんだ(抜粋)」
渡部くんが宮路くんに助けを求めたシーン。
渡部くんがこう言える、心を開けてよかったなと思う気持ちもあり、でもこれまで言わせちゃうのかという宮路くんのふがいなさもあり。
ちょうど自分が宮路くんと同じ年なので、しっかり!と思ってしまうところも。
宮路くん、ウクレレ教えるの上手だったり、入居者の方と仲良くなったりというエピソードがあったのでそういう関係のお仕事に就く流れかと思ったけれどそううまくもいかず。
でも、きっと自分の力でお金を稼いで、そして最高級のタオルを水木さんに供えてくれるんだろうなと思います。