おいしい小説大賞、ということで。
素敵なご飯が出てくる本は好きなので読んでみました。
以下、内容に触れます。
おぉ、そういう展開!?
え、そうなる!?
と、意外な展開の連続でわくわくしました。
まさか顔を隠してる理由が美女だからだとは思わなかったなぁ。
そして結婚してたのもびっくりで。
夫のモラハラもびっくりで。
精子提供話もびっくりで。
SNSをまだ続けてるのかを問われた圭一さんが
首を振りかけて黙って、
『「やめなきゃいけないとは思っている」と呟いた。』(抜粋)
このシーンが良かったです。
やめたと嘘をつかず、やめてないけど葛藤があって。
圭一さんの苦しみと素直さがみえました。
匙田さんにベランダに引っ張られて覆いかぶさられたみたいになるシーン
とてもドキドキしました。
桐子さんがどきどきするシーンは基本的に一緒ににドキドキしました。
匙田さんが格好良すぎる・・・!
祥太郎くんの泣き姿を、子どもとして扱わず一人の男の姿として
気を遣うところがとても粋。
『私は失恋したのだろうか。
だとしたら一体、何を失ったのだろう。気持ちを伝える前よりも、今の方がずっと、
胸がいっぱいで苦しい』(抜粋)
この言葉はすごいなと思いました。
確かに、失恋って失うって書くけど、失えないよねと。
匙田さんなんだかんだで桐子に甘えてくるのずるいけど、
そういうところが素敵すぎる。
とーんとくる、ってことば、調べました。
ツーンとととーんと。
七度洗えばと七度笑えば。
タイトルともいい感じで料理洒落でかぶっててイイネと思いました。
古矢永さん、ほかのお話も読んでみたいです。