死神の精度という短編集の続編の長編。
気になりつつかなり精度から間が空きましたが
図書館で借りてきました。
以下、内容に触れます。
うん、やはり千葉さん好きです。
飄々と、そして本当に人間に興味がないにもかかわらず
結果ヒーローになっているという。
自転車爆走のシーンがすごすぎて。
実際みたらホラーでしょうね。
サイコパス云々の話がかなり序盤からあって、
わたしは実は妻が真犯人なのかと思ってしまいましたが
全然違いましたね、特にどんでん返しはなく。
疑いすぎました。
なんかふっと笑ったりするところが怪しく思えてしまったけど
あれは本当に千葉さんに癒されていただけだったのですね。
箕輪君も普通に素敵な人で安心しました。
優しい人。
箕輪君を助けに行くときに道間違えたりしてどんどん取り乱していく
主人公の姿がリアルで胸に迫るものがありました。
そして、何より犯人の最後。
なるほど、一気に死ねるわけでもなく、捕まってしまうわけでもなく、
苦しみ続けるという夫婦が望んだ姿。
しかし夫婦が手を汚さなくてもよいという。
こんなに夫婦にとって都合のいい結末に持っていける
その発想力がすごい。
ファンタジーがあるからこそなんだけど、
なんだか持っていき方がすごいなーと思って、
スッキリさせてくれてありがとう!という気持ちです。
それにしてもなにせ千葉さんが好きなので
またこのシリーズ書いてほしいな。
伊坂さんは読みやすいのでまた何か読んでみようかな。