ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

六人の嘘つきな大学生/浅倉秋成 感想

ミステリーだけど読後感が悪くないと聞いて。

以下、内容に触れます。

この、学生嘘つくし、会社も嘘つくし、何の意味あるんだこれ感は

わからないでもないな…。それをどこまで見抜けるのかと言う。

でも、応募者がとんでもない数の会社だと本当に「運」になっちゃうのが

リアルなところなんだろうなあと。

 

ミステリーとしては、ああ、一番怪しい、主人公の惚れた

大人しそうな女が実は犯人パターンか?と思いきや。

そこからの展開も面白かったし、

インタビューで皆やなやつだなーと思いきや、の反転も

技がきいていて面白かったです。

森久保君が、騙された老人をバカにしているように見えて

実は自分を責めていたりとか、久保君が車いすマークに車を止めた理由とか。

あと、飲酒強要のバカ騒ぎに見えて実はウェルチとか。

 

そしてあまり目立たされてなかったけど、子どもの頃に

借りパクしちゃったゲームソフトがさらりと出てきたり、

嶌さんの好きな人がくがくんだったと最後に匂わされたうえで

波多野君を好きだったと妹に言ってあげたりとか。

なんか語りすぎないところもぽろぽろあってそれもよかったです。