ミステリーだけど読後感が悪くないと聞いて。
以下、内容に触れます。
この、学生嘘つくし、会社も嘘つくし、何の意味あるんだこれ感は
わからないでもないな…。それをどこまで見抜けるのかと言う。
でも、応募者がとんでもない数の会社だと本当に「運」になっちゃうのが
リアルなところなんだろうなあと。
ミステリーとしては、ああ、一番怪しい、主人公の惚れた
大人しそうな女が実は犯人パターンか?と思いきや。
そこからの展開も面白かったし、
インタビューで皆やなやつだなーと思いきや、の反転も
技がきいていて面白かったです。
森久保君が、騙された老人をバカにしているように見えて
実は自分を責めていたりとか、久保君が車いすマークに車を止めた理由とか。
あと、飲酒強要のバカ騒ぎに見えて実はウェルチとか。
そしてあまり目立たされてなかったけど、子どもの頃に
借りパクしちゃったゲームソフトがさらりと出てきたり、
嶌さんの好きな人がくがくんだったと最後に匂わされたうえで
波多野君を好きだったと妹に言ってあげたりとか。
なんか語りすぎないところもぽろぽろあってそれもよかったです。