初めましてのよしもとばななさん。
以下、内容に触れます。
ほのぼの系なんだろうなーと思いながら読んだのですが、
意外と内容はおどろおどろしい部分もあって。
でも、あんまり怖い感じがしないのは
この本全体が持つ柔らかい空気のおかげかもしれませんね。
これはおじいちゃんが発している空気なのでしょうか。
思った以上にスピリチュアルなお話。
あまりスピリチュアルに寄りすぎたお話は得意でないですが、
これはあまり押しつけがましかったり嫌な感じはしなかったです。
「花のベッドで寝ころんでひるねしているように生きるのは楽なことではないけれど、
それを選んだからには、周りにいくらそう思われてもしかたがない(抜粋)」
こんなことが書いてある本ってなかなかないなと思って、びっくりしました。
でも共感。
軽やかに、のびやかに、楽そうに生きることの楽では無さということを
わかっている人でありたいです。
「自然がにごらないで見えるときには、私もにごっていない(抜粋)」
にごっているときは、周りのきれいさがわからなかったりしますよね。
きれいだな、おいしいな、たのしいなと思えるときの幸せをかみしめたい。
ひらがなの多い文だな、と。
雰囲気に合っていてよいですね。
わたしはまだとても身近な人を亡くすという経験をしたことがないのですが、
そういうことがいつかは必ず起こるはずで、
そんなときに読みたい本だと思いました。