ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

フィッシュ・ストーリー/伊坂幸太郎 感想

この前伊坂さん読んだので流れでもう一作。

 

以下、内容に触れます。

 伊坂さんの本って独特の空気感。

感情が読みづらい登場人物が多いのかな、

どこか一歩引いたような青っぽい少し暗いような空気感。

愉快そうな雰囲気があるのに、不思議。

 

表題作のフィッシュストーリーよかったですね。

何十年にもわたって。

彼のお父さんにお礼をっていうところも素敵だけど、

更にそのお父さんが叫び声に気づけたのは

無音の中のバンドマンの熱い叫びがあったからで。

世の中をかえられないバンドマンの苦さが

知らぬところで世の中を変えていく、

切ないけど、粋。

 

ポテチはなんだかほっこり。

野球選手の彼にホームランを打ってもらうのが

いいのか悪いのか。

活躍しちゃったら、自分より

出来が良ければ逆につらくない?

とか思ってしまいましたが。

でもホームランで喜べるのは

素敵なラストだと思う。