ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

カゲロボ/木皿泉 感想

木皿さん。もともとこのカゲロボが紹介されているのを見て

木皿さんが気になっていたものの、なかなか巡り合えず、

三冊目にしてようやく。

 

以下、内容に触れます。

思ったよりも不気味な、不穏な感じが多くて意外でした。

もっとポップでキャッチ―なアンドロイド物を想像していたので、

表紙も可愛らしいし。

身体の色んな部分をテーマにした、不思議ななにかとの

短編集。

だけど、ちょっとつながってたりして。

 

老婆の役を演じるめぇと、人間とそっくりのアンドロイドとを

それぞれ育てて疑心暗鬼になるかおが個人的に好きでした。

 

最後、最初のお話にモブとして出ていた子が主役のお話があって

「私のような、何の才能もない、ごく普通の人間に、そこまで手をかける

意味が分からない(抜粋)」と。

モブ的な、なんでもない、そんな自分でも

「あし」で書かれていた

手を尽くしたものに見られているということで

世界の見え方も変わってくるってところと

つながってくるのだなと思いました。