津村さんの太宰治賞を受賞した本。
以下、内容に触れます。
太宰治賞を受賞した作品だからそうだろうなと思っていましたが
いつもよりも純文学感強めですね。
いろんな、どうしようもない若者たちがでてきてそれぞれ生きづらくも
一生懸命生きているなあと。
「そこにおれんかったことが、悔しいわ(抜粋)」
自分の辛かった過去の話をした後に、このリアクション。
これを心から言ってくれる人に聞いてもらえたら、過去の自分が
少しだけ掬われた気持ちになりそうです。
バイトの後輩ヤスオカが可愛くて好きでした。
ヤスオカ、浅はかなところもあるけど、かわいくて、いい子。
幸せになってくれ。
自転車の鍵がイノギさんのものでなくても、そんなのはもうどうでもいいから、
イノギさんとホリガイが会って笑い合っているシーンを願います。