ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

オレたちバブル入行組/池井戸潤 感想

半沢直樹のドラマは見ていないのですが。

以前友人が原作も面白いよ!と言っていたのが頭の片隅にありつつ読まず。

そうしたら最近別の方から、

池井戸潤は昔銀行勤めで、この本は銀行への恨みがつまってる」

と紹介いただいて興味がわいたのでとりあえず1冊目を読んでみました。

 

5月は忙しくて感想書けずでしたが、読んだのは4月だったかな…。

 

以下、内容に触れます。

 基本的にほっこりできたり、家庭や学校物、仕事物でも登場人物の

心情に迫ったものを読むことが多いので、

こういうビジネス!お金絡む!みたいな本は新鮮でした。

だいたい主人公が細やかなことで悩んでたり、

優しかったりする本ばかり普段読んでいるので、

主人公半沢の冷酷さがインパクトありました。

まあもちろん相手がやってきたからやり返したいのは重々わかるんですが。

 

小難しいかと思いきや聞きなれない用語は作中で分かりやすい説明が

入っていたのでそんなに困ることもなく。

 

ドラマ見てないのですがやっぱり「倍返しだ!!」のイメージが強くて

どこで出てくるんだろうと思ったら、結構後半の1回だけ、

しかも「十倍返しだ」でした。びっくり。

しかもしかも、復讐の相手に怒鳴りつけるとかではなく、友人との会話で

結構ずっしりいう感じでした。

 

かなり初めに出てきた同期の英語ペラペラ押木君。

半沢の良き相方になるのかと思いきやまさかのあっけなくお亡くなりに…。

あまりのあっけなさにその後のエピソードに絡んでくるのかと思いきや

そういうわけでもなく。

バッサリバッサリ。でもそれはそれで世の中の甘くなさとリアルさなのかも

しれませんね。

 

同期の渡真利くん。(「とまり」と読むのですね)

色々半沢を気にかけて細々声をかけてくれるので、この人が

裏切り者なんじゃないかと疑っていたのですが、普通の同期でしたね。

大体こういうのあたらないです。

裏切り者は上司。もともと嫌な奴でしたが、裏切り者だとわかって

怒り心頭でした。

自分でしかけといて自分で嫌味言って…なんてやつ。

でもかなり最後は追い詰められて。

この人の家族が気の毒だなあと思ってしまいました。

 

家族と言えば、半沢直樹の妻の花さん。

なんか…この人もが一番どうなのって思ってしまいました。

もちろんもっとあくどいやつはいっぱい出てきますけど、

そうはいっても皆半沢からしたら他人なわけです。

だけど…夫が職場でやらかしてしまって(しかも濡れ衣)帰ってきて、

それを妻が攻め立てまくるっていうのは、どうなの。

本人も落ち込んで悩んで辛い思いして帰ってきて

私はどうなるの!しか考えていないのか…

それはないでしょう、夫婦だというのに、と、

そこにかなり引いてしまいました。

 

ところでドラマで香川さんが演じていた役どころの人は

出てきませんでしたね。

二冊目以降で出てくるのかしらん。

 

なんのかんのとやっぱりこういう事実究明ものは

続きが気になってガシガシ読めるので楽しかったです。

銀行のような普段特に興味ないところの事も知れるし。

また他の積読消費したら2冊目を。