ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

瑠璃でもなく、玻璃でもなく/唯川恵 感想

初めて読む作家さん。

ネットで見かけて、首がとれるぐらい共感の頷き、みたいなことが

書いてあって気になって。

表紙もキラキラで。

 

以下、内容に触れます。

 ここんとこ狙ってないのに不倫物に当たります。

不倫するくらいならまず別れろよ、と思ってしまう方なので・・・。

この本は別れたけど。まあ遅いですけどね。

 

なんとなく年代、性別的に自分も共感できる話ではありました。

でもやっぱりちょっときれいにまとめすぎたかなと。

別れて数年でそんなみんなうまくいくかしら。

シングルになった人は仕事がうまくいき、結婚した人は子供ができて幸せに。

略奪した愛は・・・結局その男はまた同じことを繰り返すのでは、と思いますけどね。

妻とは別れるって言って、妻に子どもつくることを持ち掛けて、

断られて、やっぱり別れようって。

まあ男の人の葛藤もリアルだなあとは思ったけど、ずるいですよねえ。

どっちに転んでも自分は守られているというところが

腹立たしいです。

 

「恋愛は、終われば、すべてがゼロに戻る。それをこれからも繰り返してゆくことを

想像すると、それだけで疲れ果ててしまう(抜粋)」

とても共感。その時の成長とか、思い出とかそういうのゼロってもちろん

言い切れない部分はあるんだろうけど、でも、なーんにもなくなっちゃう感じ、

疲れます。

 

今までの人生は卒業とか就職とか区切りがあったけど、今は区切りがなくて

荒野が広がっている、という内容も、共感。

区切るためだけに結婚とか出産を求めているのでしょうか。

 

「結婚前は『結婚したらみんなOK』みたいに思ってたの。(抜粋)」

これも共感。でも、それで人生完結しないらしいです。

そうなんでしょうね。

 

結婚していないと「本番の人生を生きている気がしなかった(抜粋)」

この感覚も、かなしいかなわかってしまう。

それだけがすべてじゃないはずなのに、変な話。

 

ちょうど今自分が悩んでいるところにズドンと来る本でした。

これを読んでいい話だ!とか悩みがなくなった!と思うことはないけれど、

あぁ、だれしもこういう思いを抱いているのだな、と

思わせてもらえました。