中学生の頃に図書館で借りて読んで以来。
中学生時代、私が読んだしばらく後に、隣の席のちょっと悪ぶってる男の子が
これを読んで、いたく感動していたのを今でもよく覚えています。
「これをめっちゃ面白いって言える不良ってめっちゃ素直でかわいいなあ・・・」と
母親のような気持になったことも。
以下内容に触れます。
この本は一回読んだことあるからっていうのもあるけど、
瀬尾まいこさん、やっぱりスルスル読める。
わたしはこういう荒れちゃった、ガラスが割られるような学校に通ったことがないので
なんか「本の中の出来事」と思っちゃうけど、でもやっぱりいじめはありましたねぇ。
ここまで派手じゃなかったけど。
昔は、瞬くんみたいにガッと切れてしまう人、なんなんだろう。
よくわかんないなあと思っていたけど、だんだん大人になると
どうしようもないおさえきれない感情ってあるもんだなと思います。
表し方が「キレて暴力」じゃなかっただけで、きっと自分にもなにかしら、あったんだなと。
優子ちゃんがまじめさについて
「あのころは子どもだったもん。そうしなきゃいけないって、思い込んでたんだよね。まじめにすることが一番だって思ってた。先生や親の言うことを聞かなくちゃだめだって思うから、一生懸命になってただけだよ。中学生になって、自分の意志で動くようになって、まじめなみちるは本気だからすごい(抜粋)」
っていう言葉にすごく共感。
自分も子どもの頃は一生懸命まじめにしてて、まじめな自分が正しくて偉いと思っていたような。
大人の喜ぶ「まじめ」ができる自分に驕ってたような。
それに気づいて恥ずかしくなった時期を経て、生きやすくなったような気がします。
田中先生が本当に嫌い。
もちろん教師の「面倒くさい」もわかるんですけど、明るく愉快ないい先生ぶってる奴が
保身しか考えてないってあるある。
そういう先生のおどけて人気とってる姿が嫌いでした。
とにかくラストのみちるちゃんが格好いい。
でも、煉瓦じゃなくてせめて瓦が近くにあったらよかったのにね!
そして吉川さんがすき。へらへらしてるけど「一生懸命言葉をかけ続けた」こと、
ちゃんとみちるちゃんに伝わってて、とてもいい関係の二人。