彩瀬さんと瀬尾さんの名前に惹かれてアンソロジーを。
以下、内容に触れます。
むずがゆいタイトルのアンソロジーだなあという感じで
表紙を隠してこっそり読んでいたのですが。
西加奈子さん、運命の人、なんて言っているこのタイトルの本に
この内容ぶちこんでくるのは流石だなあという感じ。
主人公がニシさんという名前ということは…
大酒のみなんだということは以前エッセイで読んでいたので
笑ってしまいました。
彩瀬さんのはほかの本で読んだことあるやつでしたね。
前読んだときはもっと悲しい印象があったんですけど
今回はもう少し温かく感じました。
「スーパーで一緒に考えて(抜粋)」と
最後に、パン作りを任せきるのではなく自分も一緒にという姿勢を見せた
彼女の姿が嬉しかったです。
飛鳥井さんの神様たちのいるところ。
こっちをちゃんと向いていない男を信じ待ってしまう女たち。
よくある話なんだけれど当事者になってしまうとなぜかわからなくってしまうやつ。
瀬尾まいこさんのお話は、ほのぼの平和。
瀬尾さんはもう少し長編で読みたいかなと。
南さん、インドはむりめ。
うだうだしてる女と突然のDV男と。
達也が助けに来てそことくっつくという流れになってしまうのかと思いきや
そこには言及されてなくてよかったです。
特に解決はしていないけど
半歩だけ進む主人公。少しずつですね。
柚木さん残業バケーション。
なんかいろいろうまいこと行き過ぎじゃないかと
つっこむのも野暮だよなという、ざらりとしないお話。
ええのう若者たち、うんうん、とにこにこ読めました。