ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

光のとこにいてね/一穂ミチ 感想

初めて読む作家さん。

本屋大賞ノミネートだったかな。

 

以下、内容に触れます。

ちょっと分厚いな、と思ったのですが一気読みでした。

幼少期の話辺りはフーンと言う感じで読んでいたのですが、

一度目の再開の辺りからぐんぐん読んでしまって。

 

ココアを作ってもらって

「互いが互いの日常のひとコマになったような錯覚が」(抜粋)

と感じるところで、やっと自然な位置にいられるようになってよかったねと

ジーンとしました。

 

結珠と果遠の関係性も好きだけど、それとは別に結珠と藤野の関係も

好きだった。

なぜ自分にそんなに良くしてくれるのかという問いに対して

「どうしてって……当たり前だよ。え、何かかっこいい台詞を

言わなきゃいけないのかな」(抜粋)

ととまどう藤野さんとてもすてきだなと。

 

読み進めるにつれ、どんな関係性でもいいから

とにかく二人がいつでも会えるところに、そばにいてねと思いながら

また離れるラストだったら悲しいなあでもありえるなあと。

そしたら最後で睡眠薬盛って出ていく果遠ちゃん!

うわー…と思ったら顔殴って鼻血出してでも追いかける結珠ちゃん!あつい!

常識人のこの子がフラフラで車に乗って追いかけるなんて。やった!

と思ったら電車が閉まって。ああ…結局切ないラストか…

と思いきやまさかの諦めない!大変うれしいラストでした。

 

光のとこにいてね、ってとても素敵なタイトル。

果遠ちゃんは結珠ちゃんに光のとこにいてね、っていうけれど、

いやいや、ふたりでどうか一緒に

光のとこにいてね、と願わずにはいられません。