アメトーークの読書芸人でちらっと出ていたのかな?
気になったので。
以下、内容に触れます。
うーーむ、これは癖が強い!
なんとなく村田沙耶香さんに似た感じの独特な世界観。
この世界では当然なのだろうけどこちらからしたらとても違和感のある名前たち
とても絶妙で、これ思いつくのすごいなと思って読んでいました。
「よぽぃん先生」は字面の力がすごくて。
推子が曲を聴くときにいつも「みんな大好き!〇〇ソングス」みたいなもの
ばかり聞いていて、自分の趣味で選択しないところとか
徹底された等質感を感じました。
「塗りすぎたマスカラはまつげに浅ましく絡みつき」(抜粋)とか
よくある、よくいる、人の姿をなるべく醜悪に描いている部分だと思うのですが
マスカラが「浅ましく」絡みつくっていう表現をする、その発想がすごいです。
「マイイベント」の方はとにかく出てくる登場人物が片っ端からひどい。
自分が呼んだ(けど乗らなかった方の)エレベーターに人が乗るのが嫌、という
発想がすごい。絶対に思い至らない。
夫婦二人がやばい人たち、かと思いきや呼ばれた側もなかなかで。
とにかくイヤーな気持ちにしかならな過ぎて
ここまでいくといっそすがすがしく面白いという不思議な読後感でした。
本谷さん初めて読んだのですが、
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の作者さんと知り、納得。
昔映画を観たときに、すごい展開だ…とびっくりした記憶があるので。
とにかく自分からは絶対出ない発想が飛び出てくるので衝撃が大きかったです。