ゆるかん

赴くままにゆるゆるっとした感想を。観劇・読書など。残念ながら頭のいい考察などはできません。「私も読んだ!観た!」な方の感想聞きたいです。お気軽にぜひ。

私をくいとめて/綿矢りさ 感想

アマプラで映画を観たので原作も。

以下、内容に触れます。

全体的に、割と映画は原作に忠実だったのだなあという感じで

大きく違和感なく。

ただ、いろんなところに細かく話題が分かれるところが

映画だと、リアルな一人の人間の日々な感じでよかったけど、

小説だとグーっとはいりこんで一気に読む感じにはならず。

 

パートナーに何か食べさせてもらって慰めてほしい、という話題で

みつこは明るくたくさん食べさせられたいといったのに対して

友人は、腹いっぱいになるかどうかのささやかな量を

自分のためってわかるようにおいておいてほしい

と言っていて。

それが本当に傷ついたことがあって、そして弱っている人への対応を

本気で考えたことがある人なんだ、と感じたみつこ。

このシーンは特に目立つシーンじゃなかったけど

素敵だなと思いました。

 

「マウンティングに負けて、人間性で勝つ」(抜粋)

マウンティングされてても笑顔だった人を見ての言葉。

大人の対応というか、笑顔で乗っかってあげるのが一番大人。

だし、マウンティングしないのが大人。

わかっていてもどっちもやっちゃったりする。反省。

 

海でのAが、水を不思議に出してくれたりするAが

すきだなぁと思いました。

 

あと、みつ子が付き合ったら何が変わるのかと聞いたときに

多田君が何も変わらないよ、ただ僕が隣にいるだけ

といっていたのはすごいなと思いました。

何も変わらないよっていうのけっこう難しいのではないかと。

みつこにぴったりの、素敵な返しだなと思いました。